現代詩と身体―北九州出身の詩人×気鋭の振付家が織り成すトリプルビル
日本・中国・韓国の3か国が連携し、東アジアの多様な文化の国際発信力強化を図る「東アジア文化都市2020北九州」。この文学事業の一環として「詩」×「身体表現」による作品創作を実施します。北九州出身の3名の詩人が紡ぐ言葉と、国内外で躍進を続ける3名の振付家が身体を通して表出させる世界。言葉と身体が織り成す至極のトリプルビルにご期待ください。
WEBコラム「詩、踊る」通信
上演作品
高橋睦郎×田村一行「深きより」
詩:高橋睦郎『深きより 二十七の聲』
振付・演出・美術・出演:田村一行(大駱駝艦)
出演:大駱駝艦(塩谷智司、小田直哉、坂詰健太、阿蘇 尊)
巫[かんなぎ]:高橋睦郎
平出 隆×鈴木ユキオ「HÔKA」
詩:平出 隆『雷滴 その放下』
振付・出演:鈴木ユキオ
照明:筆谷亮也
宗 左近×浅井信好「炎える母」
詩:宗 左近『炎える母』
振付・出演:浅井信好
出演:井田亜彩実
衣装:Ziggy Chen
照明:福井孝子
舞台美術:澤井 大
プロフィール
高橋睦郎(たかはしむつお)
1937年、福岡県八幡市(現北九州市八幡東区)生まれ。少年時代に翻訳を通して読んだギリシャ古詩の魅惑から詩作を始める。三島由紀夫、澁澤龍彦はじめ多くの学芸諸先輩と交流。現代詩・短歌・俳句・能・狂言・浄瑠璃・オペラ台本…など、日本語詩歌のあらゆる可能性に挑戦。また、東西の古典文学・芸能の読みなおしにも意欲的。詩人。日本芸術院会員。文化功労者。読売文学賞、高見順賞、蛇笏賞など受賞多数。
平出 隆(ひらいでたかし)
北九州市門司区生まれ。詩人・装幀家・多摩美術大学図書館長。一橋大学在学中のデビュー以来、詩と批評と散文作品をみずからデザインし刊行するラディカリズムを展開。詩集『胡桃の戦意のために』で芸術選奨文部大臣新人賞、『伊良子清白』(自装)は芸術選奨文部科学大臣賞、藤村記念歴程賞受賞のほか、ライプツィヒ国際ブックフェアで「世界で最も美しい本」賞候補に。世界的ベストセラーの小説『猫の客』は22カ国語に翻訳されている。https://airlanguageprogram.com
宗 左近(そうさこん)
本名古賀照一。1919年、北九州市戸畑区生まれ。小倉中学卒業後旧制一高入学。東大哲学科卒。詩人・評論家・仏文学者・翻訳家。詩誌「歴程」に参加。長編詩集『炎える母』で第6回歴程賞受賞。その後、「縄文」シリーズなどの詩集、文学・前衛芸術、縄文文学等に関する評論を多く手がけるほか、エミール・ゾラ『ナナ』、ロラン・バルト『表徴の帝国』などフランス語作品の翻訳を行った。市川市名誉市民。北九州市民文化賞、チカダ賞などを受賞。2006年没。
田村一行(たむらいっこう)|大駱駝艦
舞踏家・振付家・俳優。東京都出身。1998年大駱駝艦入艦、麿赤兒に師事。以降、大駱駝艦全作品に出演。02年、『雑踏のリベルタン』を発表。同作品により第34回舞踊批評家協会新人賞受賞。08年、文化庁新進芸術家海外留学制度によりフランスへ留学。11年より(一財)地域創造「公共ホール現代ダンス活性化事業」登録アーティストとして、地域の文化や風土を題材とした作品の創作にも意欲的に挑み、独自の作品を発表し続けている。http://www.dairakudakan.com/
鈴木ユキオ(すずきゆきお)
「YUKIO SUZUKI projects」代表/振付家・ダンサー。世界40都市を超える地域で活動を展開し「ダンスとは何か」「現代の表現とは何か」を常に模索。しなやかで繊細に、かつ空間からはみだすような強靭な身体・ダンスは、多くの観客を魅了している。MV出演、音楽家との共同制作など、活動は多岐に渡る。‘08年トヨタコレオグラフィーアワード「次代を担う振付家賞(グランプリ)」等受賞多数。http://www.suzu3.com
浅井信好(あさいのぶよし)
舞踏家・振付家。ストリートダンサーとして国内外のコンテストで優勝後、2005年~2011年まで山海塾に所属。その後、2010年~2016年までドイツ、イスラエル、フランスを拠点にフリーランスとして活動。ダミアン・ジャレ+名和晃平『VESSEL』などに参加。その他、東信、山本基、中村達也、渋谷慶一郎らとのコラボレーション作品を発表。現在、月灯りの移動劇場とダンスハウス黄金4422の代表を務める。https://tsukiakari-theater.jp
お問い合わせ
北九州芸術劇場
TEL 093-562-2655(10:00~18:00)
備考
企画・製作/北九州芸術劇場、北九州市
主催/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団
後援/北九州市教育委員会