北九州の街から紡がれる、女性の生き方を問うドラマ
劇場とアーティストが2カ年をかけて創作に向き合い演劇作品を立ち上げるクリエイション・シリーズ第1弾「まつわる紐、ほどけば風」。2020年2月、コロナ禍の影響を受け初日1回限りの上演となった本作が、小劇場に帰ってきます!
作・演出は関西を拠点に活動する劇団太陽族主宰の岩崎正裕。社会の出来事をモチーフに人々の内面を照射する作品に定評のある岩崎が、現代女性の生き方に焦点をあて、女性たちを取り巻く人々のドラマを描きます。
延期公演への想い(北九州芸術劇場 情報誌Q vol.72インタビューより抜粋)
自分にとっては、なぜこの作品を創ったのか。なぜ巡り逢ったのか―やり残した課題をもう一度確かめにいくような感覚。コロナ禍を経た再演ですので、少し脚本にも手を加える予定ですが、誰もがいずれ戻ってくる日常に想いを馳せながら、何か新しい希望的な観測を持てるような舞台になれば、と思っています。
作・演出:岩崎正裕
公演ダイジェスト(2020年度)
ものがたり
一軒家に義姉と姪の3人で暮らす独身の久代、夫婦で不動産会社に勤め不妊治療に悩む恵、医者の夫と暮らしながら自身の生き方を模索する愛梨。ボルダリングジムで出会った3人は次第に意気投合する。それぞれの環境で生活にどこか孤独や不自由さを感じ、まるで見えない紐にとらわれているかのような彼女たち。いつか爽やかな風が吹く日まで、家族と、時に自分自身と向き合いながら現代を生きる女性たちと、それを取り巻く人たちの物語。
作・演出
岩崎正裕(劇団太陽族)
1963年生まれ。「劇団太陽族」主宰。1982年「劇団大阪太陽族」を結成し、2001年から現在名で活動。1995年に日本を震撼させた宗教団体オウム真理教事件を題材にした『ここからは遠い国』がOMS戯曲賞を受賞。社会で起こる事件や現象をモチーフに、現代人のもつ閉塞感とわい雑な人間関係を描いた作品に定評がある。2008年より伊丹アイホール・シアター・ディレクターに就任。
出演
内山ナオミ(飛ぶ劇場)、江﨑萌葉、大野朱美、木下海聖(有門正太郎プレゼンツ)、桜井玲奈
寺田剛史(飛ぶ劇場)、飛世早哉香(in the Box、Org of A)、町田名海子(創造集団ちいさなクルミーノ、ゲキゲキ/劇団「劇団」)、宮村耳々、村上差斗志(FOURTEEN PLUS 14⁺)
岸部孝子(劇団太陽族)、三田村啓示
お問い合わせ
北九州芸術劇場
TEL 093-562-2655 (10:00~18:00)
備考
企画・製作/北九州芸術劇場
主催/(公財)北九州市芸術文化振興財団
共催/北九州市
助成/文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会