蜷川幸雄の代表作に豪華キャストが再び集結!
劇作家・井上ひさしが命の尊さ、復讐の連鎖を断ち切ることの大切さを描き、2009年に演出家・蜷川幸雄の演出にて初演された「ムサシ」。重厚なテーマの中に笑いを盛り込んだオリジナリティ溢れるエンターテインメントとして現時点で世界6カ国10都市、計210ステージで約20万人を動員するなど、世界で高い評価を獲得し蜷川氏の代表作ともなりました。今回はオリジナル演出の蜷川氏に加えて、数多くの蜷川作品に参加している吉田鋼太郎が「演出」に名を連ね、初演からの続投となる藤原竜也ほか溝端淳平、鈴木杏、白石加代子、塚本幸男ら蜷川作品には欠かせない超豪華キャストが再集結し、北九州に初登場します。
あらすじ
慶長17年(1612)陰暦4月13日正午。
豊前国小倉沖の舟島。真昼の太陽が照り付けるなか、宮本武蔵(藤原竜也)と佐々木小次郎(溝端淳平)が、たがいにきびしく睨みあっている。小次郎は愛刀「物干し竿」を抜き放ち、武蔵は背に隠した木刀を深く構える。武蔵が不意に声をあげる。「この勝負、おぬしの負けと決まった」。約束の刻限から半日近くも待たされた小次郎の苛立ちは、すでに頂点に達していた。小次郎が動き、勝負は一撃で決まった。勝ったのは武蔵。検死役の藩医に「お手当を!」と叫び、疾風のごとく舟島を立ち去る武蔵。佐々木小次郎の「巌流」をとって、後に「巌流島の決闘」と呼ばれることになる世紀の大一番は、こうして一瞬のうちに終わり、そして……物語はここから始まる。
舟島の決闘から6年後の、元和4年(1618)夏。
鎌倉は佐助ヶ谷、源氏山宝蓮寺。名もなき小さなこの寺で、いままさに寺開きの参籠禅がとり行なわれようとしていた。大徳寺の長老・沢庵宗彭(塚本幸男)を導師に迎え、能狂い柳生宗矩(吉田鋼太郎)、寺の大檀那である木屋まい(白石加代子)と筆屋乙女(鈴木杏)、そして寺の作事を務めたあの宮本武蔵も参加している。
ところがそこへ、小次郎があらわれた。舟島でかろうじて一命をとりとめた小次郎は、武蔵憎しの一念で武蔵のゆくへを追いかけて、ここ宝蓮寺でついに宿敵をとらえたのだ。今度こそは「五分と五分」で決着をつけよと、小次郎は武蔵に「果し合い状」をつきつける。
こうして、世に並ぶ者なき二大剣客、宮本武蔵と佐々木小次郎の、命をかけた再対決が、「三日後の朝」と約束されるのだが………。
作
井上ひさし(吉川英治「宮本武蔵」より)
オリジナル演出
蜷川幸雄
演出
吉田鋼太郎
音楽
宮川彬良
出演
藤原竜也、溝端淳平、鈴木杏、塚本幸男、吉田鋼太郎、白石加代子/
大石継太、飯田邦博、井面猛志、堀源起*、齋藤慎平
(*=さいたまネクスト・シアター)
お問い合わせ
インプレサリオ
info@impresario-ent.co.jp(092-985-8955)
備考
企画制作/ホリプロ
主催/RKB毎日放送、インプレサリオ
提携/北九州芸術劇場
特別協賛/Sky株式会社
協力/ニナガワカンパニー