
舞台芸術的地域資源再発掘事業
見慣れた景色が舞台に変わる。新たなまちの価値創造
劇場では、北九州固有のロケーションを地域資源として再活用する、新たなプログラムづくりを行っています。都市モノレール、観光船、北九州の文化が息づく歴史的場所。第一線のアーティストとともに様々な場所を訪れ、そこから受けるインスピレーションをもとに新たな作品創造へと繋げていきます。製鉄のまちとして栄えた“ものづくり”のDNAと、舞台芸術のもつ創造性を活かし、このまちの新たな価値創造に取り組んでいます。
モノレール公演(2013年度~2022年度)
小倉の街の上空を駆け抜けるモノレールの車内を舞台に、車内アナウンス、通過・停車する各駅や車窓の風景までを作品の一部として上演する演劇プログラム。始点から終点までを往復する60分間の非日常の旅。出勤や買い物などで毎日利用している日常の生活空間が、見たこともない「走る劇場」に生まれ変わります。
協働団体:北九州高速鉄道株式会社、ブルーエゴナク(vol.1~5)
vol.1 「DANCE/燈」

走るモノレールの中で踊り、歌い、叫び出す無数の人々。そんな中、今日誕生日を迎えるという一人の少女「燈(あかり)」が現れた。それぞれが描いていた未来、選ばれなかったもうひとつの人生、昨日見ていた夢など様々な非日常が入り混じる―。ひしめき合っていた彼らが向う先はどこなのか。
【日程】2014年3月1日(土) 、2日(日)
【構成・演出】穴迫信一(ブルーエゴナク)、高野桂子(village80%)
【出演】阿比留 丈智、宇都宮誠弥、江原千花、ケニー、大島玉暉、大野真代、尾崎亜美、金子愛里、金山和子、小松瑳弥香、佐藤ヴェロニック、白石萌、高山実花、さくらきん、田崎小春、田原遥海、チづる、橋本隆佑、樋口まゆ、火ノ口紗彩和、マッスィー、野路絵里香、宮村耳々、山本美津、横矢剛
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vol.2 「燈の正体」

なんとなく過ぎていく気だるい生活の中、ふと頭に思い浮かんだ<あの人>に逢うため、改札を抜け彼らは夕闇の車両に乗り込んだ。「逢えばこのつまらない毎日が変わるかもしれない」「行き着く先にあの人はいるだろうか」そんな憧れをぎゅっと詰め込んで走り始めた車両が向かう先は。
【日程】2015年11月13日(金) ~ 15日(日)
【作・演出・出演】穴迫信一(ブルーエゴナク)、高野桂子
【出演】江原千花、a-mi、大野真代、ケニー、五島真澄、小松瑳弥香、高山実花、田原遥海、りんご ほか
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vol.3 「はなれても、燈」

北九州の200年の時空を旅する『時空ツアー』へ空中車両に乗って出発。ガイドたちのアナウンスのもと、未来の旦過市場や競馬場を眺めつつ車両は穏やかに進んでいたが、突然鳴り響いた一本の車内アナウンスで、事態は誰も予想しない展開へと突き進んで行くことに。
【日程】2016年12月2日(金)~ 4日(日)
【作・演出】穴迫信一(ブルーエゴナク)、高野桂子(PUYEY)
【出演】木村健二、五島真澄、高山実花、中川裕可里、火ノ口紗彩和、吉元良太
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vol.4 「はなれても、燈」~聖なる夜のひみつのツアー~
vol.5 「アイ・ノチス・バイ・ストッピング・ブレシング」
vol.6「きみをさがして」
舞台写真(vol.6「きみをさがして」)
※写真はすべてⒸ重松美佐
三宜楼公演「うろきんさ」(2018年度)
門司港栄華の象徴といわれる築約90年の旧料亭「三宜楼」にて滞在制作・公演を実施。舞台はかつて芸術家や文人たちが集った優美な百畳間。時を経て同じくこの場所に魅了された現在を生きるアーティストたちが、ダンス・音楽・芝居の交錯したパフォーマンスで束の間の時空旅行へと誘います。
協働団体:三宜楼運営協議会、春帆楼、門司港レトロ倶楽部
【日程】2018年9月15日(土)、16日(日)
【会場】三宜楼 百畳間(北九州市門司区清滝3-6-8)
【テキスト】戌井昭人
【音楽】オオルタイチ
【振付】康本雅子
【演奏(特別出演)】門司三曲協会
【出演】康本雅子、オオルタイチ、戌井昭人
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舞台写真
※写真はすべてⒸ杉和博
浅田政志とつくるドラマチックロケーション(2012年度~2017年度)
誰もが思わず笑顔になるユニークな写真を撮影する人気写真家・浅田政志を迎え、旦過市場や門司港など“北九州ならでは”の魅力的なロケーションを写真で劇的<ドラマチック>に変身させるプロジェクト。アーティストと出演する市民の皆さんで共にアイディアを出し合いながら、とっておきの一瞬を生み出します。
第1回「ドラマチックオーディエンス!」

初回は北九州芸術劇場で『わたしだけの一張羅』をテーマに撮影!モデル一人ひとり、エピソードや想い入れがある衣装を身にまとい、舞台上より面白いドラマチックな観客を演じました。普段は「芝居を観る」劇場空間で、「観られる客席」を写真で切り取った1枚です。
【ロケーション】北九州芸術劇場・大ホール
【日程】2012年11月20日(火)
第2回「ドラマチックモノレール!」

北九州が日本初である都市モノレールを舞台に『一風変わった出勤風景』をテーマに撮影。いたずらっこの魔女が、魔法をかけるとあら大変!いつも互いに目線をあわせず退屈そうだった乗客たちが、突然変身!滅茶苦茶な行動を取り始めてしまいました!!普段なら絶対にありえない、愉快な物語を詰めこんだ連作です。
【ロケーション】北九州モノレール内
【日程】2013年11月4日(月祝)
第3回「ドラマチックキックオフ!」

この年度から開始した新しい芸術フェスティバル「北九州芸術工業地帯」の開幕にちなみ『キックオフ』をテーマに写真を撮影!北九州が工業で発展した都市ということで、モデルはヘルメットと作業着を着用。まるで本当にサッカーの試合をしているような、真剣で臨場感たっぷりの“瞬間”を切り取った写真となりました。
【ロケーション】門司陸上競技場
【日程】2014年11月8日(土)
第4回「ドラマチックロケーション@門司港」

明治・大正時代に貿易港として栄えた面影を今も残す、門司港近隣の歴史建築物を舞台に、『ロミオとジュリエット』をテーマに撮影。文化経済人に愛された料亭や、100年以上稼動している駅舎など、歴史的建築で撮影することで、シェイクスピアの名作が持つ重厚感を表現するシリーズとなりました。
【ロケーション】門司港(三宜楼・旧JR九州ビル・門司港駅)
【日程】2015年8月23日(日)
第5回「ドラマチックロケーション@旦過市場」

約100年以上前、大正時代から北九州の食文化を支える・旦過市場。昭和の香りが色濃く漂う、味わい深い商店街で『行き交う人と時間』をテーマにした写真に挑戦。過去・現在・未来、様々な時代の姿を1枚の写真に重ねることで、時間を経ても、同じようにこの街に人々が生きている。この場所が歩んできた時代を表現した作品です。
【ロケーション】旦過市場
【日程】2016年2月5日(日)
第6回「ドラマチックロケーション@スペースワールド」

北九州市八幡東区にあるテーマパーク“スペースワールド”。家族旅行や修学旅行、デートや成人式など人生の様々な節目で、北九州市民が足を運んだスペースワールドを舞台に『ハレの日』をテーマに撮影しました。「お遊戯会」「卒業式」「成人式」それぞれの年代で最高に輝く瞬間と、次の世界へ踏み出す力強さや希望を表現した作品です。
【ロケーション】スペースワールド
【日程】2017年11月10日(金)
演劇的工場夜景ツアー「ひかりとけむり」(2014年度~2017年度)
日本の高度経済成長を牽引した「北九州工業地帯」の工場夜景を間近で観ることのできる「工場夜景クルーズ」。北九州の人気観光プログラムのひとつであるこの工場夜景ツアーの特別企画として、“演劇的工場夜景ツアー”を実施しました。俳優がナビゲーターとなり、船上で語られる“物語”とギター演奏に身をゆだねて、新感覚の工場夜景ツアーを楽しんでいただくプログラムです。
協働団体:関門汽船株式会社
【作・演出】柴幸男(演出家/ままごと)
【音楽】青木拓磨
【出演】五島真澄、高山実花、高野由紀子
<ものがたり>
「かんもん」のボランティアガイド“小倉ひかり”と、クルーズ船に乗ってきた“謎のおばあさん”の2人のやりとりで展開していく物語。おばあさんは、姉との思い出の煙突を探しにやってきたようだが……。おばあさんの記憶の中に眠る、お姉ちゃんとの煙突の思い出とは?
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