藤本彦
藤本彦

【協働先 高齢者 × 劇作家 × まち】 Re:北九州の記憶

この街に暮らしてきた人々の“記憶”を演劇で紡ぐ

私たちが記録として知っている「街の歴史」には当然のことですが、私たちの身の回りの、ごくごく個人的なことについては記されていません。ですが、確かに当時を生きた人達はその場所に住んで、日々を暮らしていました。その時代に生きた家族のこと、仕事のこと、結婚のこと……様々なエピソードの「個人の歴史」が集まるとそれもひとつの「街の歴史」になるのではないでしょうか。北九州芸術劇場では、高齢者の方々に若手劇作家がインタビューし、思い出やエピソードを演劇として残していく試みを続けています。

最新情報

「Re:北九州の記憶」開始から11年目までのあゆみと成果を検証する、調査研究報告書が完成しました。
これまでかかわってくださった様々な方々のインタビューや10年間の数字データ、専門家によるコラムなどを、テキストやイラストと共にご覧いただける報告書となっています。ぜひご一読ください。

作品までの流れ

インタビュー・戯曲執筆

インタビューにご協力いただける、市内に暮らす70代・80代の高齢者の方々を募集し、この街に暮らしてきた様々なエピソードを伺います。伺ったエピソードをモチーフに作家が新たな物語を執筆します。

戯曲講座

出来上がった戯曲を、戯曲講座を通してブラッシュアップし、作品としての質を更に高めていきます。

上演台本完成・稽古

複数の戯曲を構成し、上演台本を完成させます。
また、地域の役者とともに公演に向けて1週間~3週間ほどの稽古を行います。

本番(リーデング公演・演劇公演)

北九州芸術劇場 小劇場にてリーデング公演もしくは、演劇公演を行います。
※リーディング公演とは・・出来上がった台本を手に持ち読みながら公演を行います。

舞台写真

※すべての掲載写真Ⓒ藤本彦

関連企画

「よむ、記憶~オンライン編~」 

構成・演出・戯曲講座講師

内藤裕敬(演出家/南河内万歳一座)

1959年栃木県生まれ。南河内万歳一座・座長。高校の時に状況劇場『蛇姫様』(作・演出/唐十郎)を見て芝居の道へ。1979年、大阪芸術大学(舞台芸術学科)に入学。4年間、秋浜悟史教授(劇作家・演出家)に師事。その間、“リアリズムにおけるインチキの仕方”を追求。’80年、南河内万歳一座を『蛇姫様』で旗揚げ。以降、全作品の作・演出を手がける。現代的演劇の基礎を土台とし、常に現代を俯瞰した作品には定評があり、兵庫県立ピッコロ劇団や世界的ピアニスト・仲道郁代との共同企画など、劇団外での作・演出も多数。‘00年読売演劇大賞・優秀演出家賞受賞。最近では、アウトリーチや講演、市民参加型の作・演出や指導に行く機会が多く、全国の公共ホールとの繋がりは深い。また、2015年より母校でもある大阪芸術大学芸術学部舞台芸術学科教授に就任し、特別公演の演出を担当。咲くやこの花高校やピッコロ演劇学校講師を務めるなど、後進の指導も積極的に行っている。

作家

穴迫信一(ブルーエゴナク)

1990年生。北九州市小倉北区出身。元ラッパーという経歴から〈演出に独特のビート感・戯曲に叙情的なリリック〉を用いた、音楽の感度を生かした手法が特徴。劇場のみならず、商店街・ショッピングモール・モノレール車内など、日常的な空間を使った上演も多数行っている。また北九州以外にも、高松市アーティスト・イン・レジデンス2016や、京都・アトリエ劇研創造サポートカンパニーに選出されるなど、活動地域も広がりを見せている。2018年にはロームシアター京都×京都芸術センターU35創造支援プログラム”KIPPU”に選出され、ロームシアターで新作を上演。地域やジャンルを超え、新たな人やカルチャーと出会い受けた刺激を糧に、目に見えない『生々しい感覚』を覚えるような作品づくりを目指す。

鵜飼秋子(さかな公団)

劇作家、演出家、俳優。小倉北区在住。3人の女性で構成する劇団「さかな公団」代表。演劇経験のない人と「セリフを読む会」を開催し、新しい台本の楽しみ方を提案している。インタビューを通じて、人となりやアイデンティティにつながるエピソードを抽出し、「想い」を劇世界にする。日本劇作家大会2005熊本大会短編戯曲コンクール最優秀賞受賞、第6回かながわ戯曲賞(2006年)最終選考ノミネート。

坂井彩(さかいあや)

1992年生まれ。長崎県大村市出身。大学在学中に北九州芸術劇場文化サポーター5期生として演劇と地域の橋渡しとして活動。「誰にでも書ける、あなたにしか書けない戯曲講座」、「シアターデモ2013」に参加し、演劇活動へ足を踏み入れる。H26年3月サポーター自主企画として稽古場公演「ただいま」を行い、作・演出を務めた。現在は演劇ユニット「じあまり。」に所属し、作・演出を務める。過去に書店、服装学院、アパートで短編戯曲の公演を行った。

寺田剛史(block)

1976年生まれ。福岡県出身。1998年「飛ぶ劇場」に入団、以降『冒険王98』『生態系カズクン』をはじめ劇団公演に出演する。一方、他劇団への客演も数多く行う。北九州芸術劇場プロデュース公演、リーディングセッションへの出演も多数。また、2011年より自身が作・演出を務める「block」を旗揚げし、創作活動を行っている。

山口大器(やまぐちひろき)

1996年生まれ。福岡県出身。劇団言魂代表。高校演劇から演劇に興味を持ち、大学入学後2014年に劇団を立ち上げ活動を始める。2018年に北九州芸術劇場の企画「シアターラボ」に参加、作家・演出家を担当した。北九州・福岡市内で作家・演出家・俳優として活動を広げる。小気味のいいテンポの会話で身の回りに潜むドラマを演劇として掘り起こすことを目標に、創作活動をしている。

これまでの作家

大迫旭洋(不思議少年)

塩津順子(のこされ劇場≡)

藤本瑞樹(二番目の庭)

守田慎之介(演劇関係いすと校舎)

脇内圭介(飛ぶ劇場)

渡辺明男(バカボンド座)

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