“関西弁”という新しいアプローチで、唐十郎初期の名作戯曲を二作連続上演!
唐十郎の初期作品『アリババ』、『愛の乞食』の二作品は、唐が旗揚げした劇団「状況劇場」によって1966年に『アリババ』が、1970年に『愛の乞食』が初演されました。現実と幻想、現在と過去が溶け合うそれぞれの物語は、叙情的に紡がれる言葉の数々で、人々の中に眠る普遍的なロマンを呼び起こします。通い慣れた街、見慣れた景色が唐のフィルターを通して掘り起こされ、現代に生きる人々に活力と希望を与える作品として蘇ります。
演出を務めるのは、新宿梁山泊主宰の金守珍。唐の独特な世界観を関西弁で再解釈することによって、戯曲の力を新たな視点で引き出します。そして、主演を務めるのはSUPER EIGHTの安田章大。関西出身の安田が持つ言葉の感覚を通じて、唐が紡いだ叙情的な台詞の数々を新たなアプローチでお届けします。“関西弁”による二作連続上演、アングラ演劇にどっぷり浸かるような没入体験をぜひ劇場でお楽しみください。
あらすじ
『アリババ』
雨の中、真夜中の高速道路を駆け抜けて行った黒い馬を探す宿六。そしてその妻の貧子。二人のもとに老人が姿を現し、あの馬は赤いはずだと言う。ブランコが馬の嘶きのように音を立てて揺れだしたころ、隅田川に流した遠い記憶がよみがえってくる。「朝は海の中、昼は丘、夜は川の中。それはなあに?」
『愛の乞食』
生命保険会社に勤める田口は、公衆便所で具合の悪そうなミドリのおばさんを介抱していた。そこに、セーラー服姿の少女・万寿シャゲが帰ってくる。今夜からここは、キャバレエ「豆満江」になるのだ。さらに支那人のチェ・チェ・チェ・オケラと、刑事の馬田と大谷が現れる。男達は万寿シャゲに、かつて海賊時代に出会ったある事件の生き残りの女の面影を見出す。と、その時――彼方より、伝説の海賊ジョン・シルバーの足音が響く。
作
唐十郎
脚色・演出
金守珍
出演
安田章大、壮一帆、伊東蒼、彦摩呂、福田転球、金守珍、温水洋一、伊原剛志、風間杜夫
花島令、水嶋カンナ、藤田佳昭、二條正士、宮澤寿、柴野航輝、荒澤守、寺田結美、紅日毬子、染谷知里、諸治蘭、本間美彩、河西茉祐
※伊東蒼、伊原剛志は『愛の乞食』のみの出演となります。
※風間杜夫は東京公演・福岡公演の『アリババ』のみの出演となります。
お問い合わせ
キョードーインフォメーション
TEL 0570-200-888(12:00~17:00※土日祝休業)
備考
企画・製作/Bunkamura
主催/キョードー西日本 サンライズプロモーション大阪
協力/北九州芸術劇場