たった二人の俳優で語る英国ホラー演劇の傑作!
世界40以上の国で上演されている英国発ゴシックホラーの決定版!観客のいない劇場で、中年の弁護士と若い俳優が過去に体験した世にも恐ろしい出来事を、劇中劇の形を借りて再現していくー“恐怖”という感覚を見事にエンターテイメント化した作品です。
物語が進むにつれ次第に観客は想像力を駆使せざるをえなくなり、同時に、ひたひたと迫ってくる恐怖の予感に出会う。各紙演劇批評の絶大な支持を得た音響効果がそこに追い討ちをかけます。そして観客は、断崖から突き落とされた様な恐怖の感覚を体験するのです。
日本では約9年ぶり8度目の上演となる今回は、オリジナル演出家のもと、向井理&勝村政信の豪華初顔合わせで、新たな「ウーマン・イン・ブラック」をお届けします。ぜひ勇気をだしてご覧ください。
ストーリー
ヴィクトリア様式の小さな劇場。舞台には特別な装置やセットはなく、ガランとしている。そこへ中年の弁護士キップスと若い俳優が相次いで現われる。キップスには青年時代、家族や友人にも告白できないような呪われた体験があった。以来、その記憶のために悪夢に悩まされ、安らぎのない日々を送っていたのだ。悩みぬいた末、キップスはこの忌まわしい記憶を、家族に打ち明けようとする。あの怪奇な出来事を劇場で語ることによって、悪魔祓いにかえ、呪縛から解放されようというのだ。その手助けに、若い俳優を雇ったのだった。
キップスの告白はひどく長い。そのため、俳優が“若き日のキップス”を、“キップスが出会った人々”をキップスが演じるという上演の形が、俳優から提案される。そして「芝居」は始まった。
若きキップスは、勤務先の弁護士事務所の顧客アリス・ドラブロウ夫人の死から語り始めた。この身寄りのない老婦人は北イングランドの片田舎で亡くなり、その葬儀と遺産整理のためにキップスが現地まで行くことになったのだ。夫人は地元の町クリシン・ギフォードの誰とも交流を持たずに、ナイン・ライン・ライフコーズウェイの先、イール・マーシュの館で暮らしていた。そこは潮が引いた時にしか行き来のできない孤立した場所だ。クリシン・キフォードの人々は、キップスがドラブロウ夫人の名前を出す度に、表情を凍りつかせ不審な態度をとるのだった。彼女の葬儀に参列し、その後で館を訪れた彼は、そこで人々の態度を理解することになった。
彼は見たのだ。葬儀の教会と、そして無人の館の裏で。いるはずのない黒い服の女を。
中年のキップスは、録音技術による効果音にも助けられ、勢いを得て俳優との過去の再現に熱中していく。
恐怖の体験から一夜置いた若きキップスは、町で事情を知るはずの人々に、自分の見た女は誰か、ドラブロウ夫人とその館にまつわる因縁が一体どんなものかを問いただそうとするが真実は闇の中だ。それでもキップスは再び館に戻り、自分の仕事を果たそうとする。
再び館で迎えた夜。彼がそこで体験した出来事。その後の彼を襲う、さらに恐ろしい悲劇。
キップスの記憶が再現されるにつれ、劇場でも、奇妙な変化が起きていた・・・。
原作
スーザン・ヒル
脚色
スティ-ブン・マラトレット
演出
ロビン・ハーフォード /アントニー・イーデン
翻訳
小田島恒志
出演
向井理 勝村政信
お問い合わせ
ピクニックチケットセンター
TEL 050-3539-8330(平日12:00~15:00)
備考
企画製作/株式会社パルコ
主催/株式会社ピクニック
協力/北九州芸術劇場 福岡パルコ
後援/KBC