劇作家つかこうへいの初期の傑作戯曲をマキノノゾミが演出!
逃げようとするすべての大人たちに告げる。モアパッション、モアエモーション!
京都演劇界が生んだ至宝、劇作家・演出家のマキノノゾミがマキノ演劇の原点であり、つかこうへいの代表作のひとつである「初級革命講座飛龍伝」に挑む!
出演は、北区つかこうへい劇団で、つかこうへいの薫陶を受けた3名の俳優たち。
小劇場で様々な才能が熱狂的に競い合った80年代から40余年。他人をこき下ろし自らは責任を取らない時代に、全学連の元闘士と機動隊員の濃密なやり取りを描いた物語と、つか流の熱狂的な台詞回しは、現代を生きる我々にどう響くのか?
あらすじ
安保闘争で全学連と闘った機動隊の指揮官・山崎は、全学連の機動隊殺しと言われた熊田留吉ともう一度対決することを夢見ている。闘いの場から逃げ出した熊田は挫折し、今や投石用の「石磨き職人」に身をやつしている。恋仲になった女学生・小夜子に警棒を振り下ろした山崎は、傷つきながらもあの日々を忘れることが出来ない。山崎は熊田の娘アイ子と共に、熊田に再び立ち上がり、対決することをけしかける。投げ手を選ぶという伝説の石「飛龍」を抱き、熊田が再び蜂起する時は来るのか・・・。
作
つかこうへい
1948年4月、福岡県生まれ。慶應大学文学部フランス哲学科中退。劇作家、演出家、小説家。大学在学中に演劇活動を開始、1970年~80年初頭にかけて若者の熱狂的な支持を得、いわゆる「つかブーム」を巻き起こし、多くの人気俳優を輩出した。一時執筆に専念したが、演劇活動再開後は、「北区つかこうへい劇団」の創設、プロデュース公演において数々の俳優や女優の新境地を開くなど、再び精力的な活動を続けた。作品は小説、演劇のみならず、多くの映画原作ともなっている。代表作に「熱海殺人事件」「蒲田行進曲」「飛龍伝」「寝とられ宗介」「ストリッパー物語」など。
演出
マキノノゾミ
静岡県出身。劇作家・脚本家・演出家。同志社大学文学部卒業。劇団M.O.P.(1984~2010)主宰。日本劇作家協会会員、現在は評議員。
主な受賞として、97年『東京原子核クラブ』で読売文学賞、01年『赤シャツ』(作)『黒いハンカチーフ』(作・演出)で紀伊國屋演劇賞個人賞、新国立劇場『怒濤』(演出)で読売演劇大賞優秀演出家賞・作品賞、『高き彼物』(作)で鶴屋南北戯曲賞、08年『殿様と私』(作)で読売演劇大賞作品賞、11年『ローマの休日』(脚本・演出)で菊田一夫演劇賞、22年『昭和虞美人草』(作)で芸術選奨文部科学大臣賞、同年秋、紫綬褒章など。
最近の主な舞台作品に青年座『わが兄の弟~贋作アントン・チェーホフ傳~』(17/作)、『魔界転生』(18/脚本)、 グループる・ばる公演『蜜柑とユウウツ~茨木のり子異聞~』(18/演出)、文学座『昭和虞美人草』(21/作)、わらび座『北斎マンガ』(21/作・演出)、吹田メイシアター『12人の怒れる男』(21/演出)、Makino Play『モンローによろしく』(22/作・演出)など。
出演
武田義晴、吉田智則、木下智恵
お問い合わせ
J:COM北九州芸術劇場
TEL 093-562-2655(10:00~18:00)
備考
企画制作/犀の角(一般社団法人シアター&アーツうえだ)
主催/(公財)北九州市芸術文化振興財団
共催/北九州市