複雑でデリケートな女同士の人間関係
二人の女性の半生を描くつもりだ。
彼女と彼女は青春時代に出会い、友人関係を築く。
とは言え、ずっと一緒にいるわけではなく、人生の局面で幾度か再会し、やがて別々に死ぬ。そんな話。
これが男性同士であれば、いわゆる「友情物語」になるのかもしれない。そうなるのを慎重に避けるべく、女性の物語にしたとも言える。
「女性同士に真の友情なぞ成立し得ない」などというつもりは毛頭ないが、そして私は男性であるから本当のところは判らないが、やはりどうもしっくりこないのは、「生涯に渡り続く友情」はもはやロマンの領域だからだ。
女性の場合、概ね「生活」が「ロマン」を凌駕するのではないか。「友情」などという言葉ではとても語り尽くせぬ、複雑でデリケートな関係を描ければと思う。そんなドラマでこそ、二人の間の秘密、二人をとりまく秘密は深淵さを帯びるだろう。
昨年(2011年)のナイロン100℃は、映画の為に書かれた台本を脚色したモノと再演だったから、劇団への純書き下ろしとしては、一昨年の「2番目、或いは3番目」以来となる。今回はシリアス度もシニカル度も高め。覚悟して頂きたい。全力を尽くす。
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
(チラシコメントより)
作・演出
ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演
犬山イヌコ、峯村リエ
みのすけ、大倉孝二、松永玲子、村岡希美、長田奈麻、廣川三憲、安澤千草、藤田秀世
水野小論、猪俣三四郎、小園茉奈、木乃江祐希、伊与勢我無
萩原聖人、近藤フク、田島ゆみか、山西惇
お問い合わせ
北九州芸術劇場
TEL 093-562-2655
備考
主催/(財)北九州市芸術文化振興財団
共催/北九州市