「科学シリーズ」初演から、19年。これまで数々の再演を重ねてきた、新種の「空想科学演劇」。12年ぶり、待望の全国公演。
猿を人間に進化させるプロジェクトを研究している某国立大学の生物学研究室を舞台に、生命倫理の問題や日本人論、そして現代の若者の姿を鮮明に描き出す「科学シリーズ」。今回の公演では1990年の初演から数多くの再演を重ねてきた『カガクするココロ』と、岸田戯曲賞ノミネート作品でもある平田オリザの初期代表作『北限の猿』を一挙上演します。
現在、大阪大学でロボット演劇プロジェクトに取り組む平田オリザの“「科学」と「演劇」の総合”の原点ともいえる2作品。人類の文明の急速な進歩と、緩慢な進化の流れの二重奏をどうぞお楽しみください。
作・演出
平田オリザ
演目・出演
カガクするココロ
兵藤公美、島田曜蔵、田原礼子、村井まどか、安倍健太郎、荻野友里、河村竜也、小林亮子
二反田幸平、堀夏子、村田牧子、海津忠、木引優子、桜町元、佐山和泉、鄭亜美
『北限の猿』『バルカン動物園』へと続く「科学シリーズ」の記念すべき第一作。
某国立大学の生物学研究室。ここでは、類人猿の成長過程を操作し、猿を人間に進化させるという壮大なプロジェクト(ネアンデルタール作戦)が準備されています。この研究室に集められた様々な分野の研究者、学部学生などによって遺伝子操作や分子化学の話題が繰り広げられるなか、恋愛、就職、失恋による自殺未遂、結婚など様々な人間関係が展開します。生命倫理という壮大な問題を抱えつつ、実生活のだらしなさが渾然一体となって、漂流していく物語。そこには現代の若者の群像が鮮やかに描かれています。
北限の猿
島田曜蔵、工藤倫子、田原礼子、村井まどか、山本雅幸、河村竜也、後藤麻美、小林亮子
長野海、二反田幸平、堀夏子、山本裕子、海津忠、佐山和泉、中村真生
『カガクするココロ』に続く、科学シリーズ第2弾。
『カガクするココロ』と同じ某国立大学の生物学研究室。遺伝子操作の技術が急速に進む中、「ネアンデルタール作戦」は随分と進展し、作戦をいよいよ実行へと移そうと全国から猿の専門家たちが続々とこの研究所にやってきます。遺伝や進化などの最先端技術の話題から、自分たちの恋愛や結婚といった日常にまで飛び交う雑談。何を持って人間と呼ぶのか。日本が世界に誇る「猿学」から、独自の人間論、日本人論が展開していきます。
※出演者変更のお知らせ 『北限の猿』に出演を予定しておりました宇田川千珠子は、体調不良のため休演させていただくこととなりました。宇田川に代わり、村井まどかが出演いたします。
スタッフ
舞台美術/濱崎賢二 舞台美術監修/杉山至 照明/岩城保 演出助手/相馬加奈子
宣伝美術/工藤規雄+村上和子 太田裕子 宣伝写真/佐藤孝仁 宣伝美術スタイリスト/山口友里
制作/木元太郎 協力/(株)アレス 国営昭和記念公園事務所
舞台美術監修/杉山至氏によるワークショップのお知らせ
『劇場塾2009』
舞台美術はアートだ!「舞台美術ワークショップ」
【 日程 】 2009年10月2日(金)~10月3日(土)*全2日間
【 場所 】 創造工房(リバーウォーク北九州6F)
お問い合わせ
北九州芸術劇場
TEL 093-562-2655
備考
主催/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
企画制作/青年団 (有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
青年団WEBサイト/http://www.seinendan.org
北九州芸術劇場提携事業
平成21年度文化庁芸術拠点形成事業