伝統芸能と現代劇を融合させた、野村萬斎演出作品『敦―山月記・名人伝―』、進化を遂げて北九州に登場!
2005年秋、狂言師・野村萬斎の構成・演出作品として初演され、<朝日舞台芸術賞・舞台芸術賞><紀伊國屋演劇賞・個人賞>のダブル受賞を果たした『敦―山月記・名人伝―』。
「私とはなにか」を問い続けた夭折の作家 中島敦(1909-42)。その世界観を、彼の代表作「山月記」「名人伝」を軸に、日本の伝統芸能の手法を駆使し、大胆に描いた作品です。
野村萬斎は、中島敦の明晰な文体を、<語り><謡><囃子>といった能狂言にある手法を用いて、現代の舞台芸術へと変換しました。
初演に引き続き、「山月記」の主人公、虎と化す男「李徴」を演じるのは狂言界の至宝 野村万作。狂言以外にも高く評価されてきた万作の存在感が、自尊心と羞恥心の狭間で悩む人間の姿を体現します。
「名人伝」では萬斎、万之介、石田幸雄が究極の悟りにいたる弓の名人・紀昌の物語を、いきいきと描き出します。
「<ござる>と足袋を脱いだ」狂言師たちと、更に磨きのかかった能楽囃子大鼓方・亀井広忠と尺八奏者・藤原道山の緊迫感あふれる生演奏にも注目が集まる、野村萬斎ならではの舞台芸術の知恵と技とが結集した舞台を、どうぞお見逃しなく!
原作
中島敦
構成・演出
野村萬斎
出演
野村万作、野村万之介、野村萬斎、石田幸雄、深田博治、高野和憲、月崎晴夫
大鼓
亀井広忠
尺八
藤原道山
スタッフ
美術/松井るみ 照明/小笠原純 衣裳/半田悦子 音響/尾崎弘征
演出助手/小美濃利明 舞台監督/勝康隆 技術監督助手/福田純平 技術監督/眞野純
お問い合わせ
北九州芸術劇場
TEL 093-562-2655
備考
主催/(財)北九州市芸術文化振興財団
共催/朝日新聞社、北九州市、北九州市教育委員会
企画制作/世田谷パブリックシアター
協力/万作の会