シェイクスピア版『水戸黄門』!?
シェイクスピアのお芝居なんて昔の外国の話だし、難しそう・・・・・“シェイクスピア”と「聞くとそう思う人も多いでしょう。しかし、実はシェイクスピア作品は人間関係や人間の感情を描いているもので、私たち一人一人の身近にある関係、そして自分自身の感情に重ね合わせることのできる物語なのです。
たとえばこの夏上演する『尺には尺を』。ウィーンの公爵・ヴィンセンシオは領民たちを厳しく取り締まるため、真面目で厳しい部下・アンジェロを公爵代理にし、自分は修道士に変装して姿を隠します。公爵代理となり権力を握ったアンジェロは、その力を振りかざして人々を自分の言いなりにしようとします。それをひそかに見ているヴィンセンシオ。どこかで聞いたお話に似ていませんか? そう、かの有名な水戸黄門や遠山の金さんのようなお話なのです。ヴィンセンシオが水戸黄門でアンジェロが悪代官かどうかは舞台を観て判断していただくこととして、もう一つ大切なことは、この物語の中に現代の私たちが今まさに問われている道徳観や倫理観など、様々な問題が隠されていることです。それが、『尺には尺を』が喜劇でありながら問題劇とも言われる理由でしょう。
そのためか、欧米では大変人気のある作品で、昨年はイギリスの名門ナショナル・シアターと、シェイクスピアが座付き作家をしていたグローブ座で上演し、大好評でした。
そんなシェイクスピアの普遍的な人間ドラマを山崎清介たちが独自の解釈で皆さんにお見せします。おなじみのシェイクスピア人形や黒コートを着た登場人物たちがクラップ(手拍子)にリズムにのって、物語の世界へ皆さんをいざなうことでしょう。
この夏は家族そろって、シィクスピアに会いに北九州芸術劇場に足を運んでみませんか?
作
ウィリアム・シェイクスピア
演出
山崎清介
出演
伊沢麿紀、山口雅義、間宮啓行、彩乃木崇之、戸谷昌弘、山谷典子、大内めぐみ/山崎清介
お問い合わせ
北九州芸術劇場
TEL 093-562-2655