テレビ化・舞台化を重ねてきた大ヒットシリーズ。山本陽子・おえんファン必見の全国公演!!
江戸は吉原、仕出し屋「喜の字屋」の美貌の娘が、裏では女郎の揚げ代のツケを取り立てる「付き馬屋」を稼業としている。大抵男の仕事であったこの職業を美しい女性に設定したことで、原作小説のシリーズ化を始め、テレビ化・舞台化され大ヒットした作品です。主人公のおえんはテレビ・舞台共、山本陽子只一人の当たり役で、きりりとして艶やかな容姿とピタリ重なり、娯楽時代劇には数少ない魅力あふれるヒロインとしてお馴染みとなり、全国公演としては平成13年以来二回目、颯爽と登場いたします。
あらすじ
喜の字屋の一人娘・おえん(山本陽子)は、上州屋の跡取り息子伊之助(川﨑麻世)と夫婦になることを誓い合う仲で、仲良しの呉服屋の娘・おしま(山村紅葉)も婚礼衣裳の品定めを買って出てくれていたが、親一人子一人の為、父・仁兵衛には言い出しかねていた。そんなおえんに仁兵衛は、『裏稼業』を止めると告げた。「嫁入り前の娘を持つ親のすることじゃねえ、今伊之助との婚儀を決めてきた」おえんは父の慈愛に感謝するばかりであった。
折もおり新五郎(若林豪)が、藤ノ屋の花魁に百両以上もの借金がある男から金を取り立てて欲しいという、付き馬屋の仕事を持ってきた。そしてその男とは誰あろう伊之助であったのだ。おえんに片思いしていた新五郎は、おえんを悲しませる男が許せず、表沙汰にして伊之助の卑劣な行いを暴きたかったのだが、一方仁兵衛は、おえんに知らさぬよう密かに解決したかった。おえんを思いやる互いの気持ちがぶつかり、立腹した仁兵衛は新五郎に縁切りを言い渡し、伊之助の借金は仁兵衛が請け負うことにした。
数日後の宵、金を渡しにやって来た仁兵衛は何者かに殺され、遅れてきた伊之助も襲われたあげく、血のついた匕首を握らされていた。愕然とした伊之助は、その場を逃げ去るのであった。
一ト月後、仁兵衛の墓前におえんの姿があった。そこに、おえんに好意を寄せる吉原面番所同心の村木鉄平(中山仁)が訪れ、 仇討ちなどと変な気を起こすなと助言して去って行く。続いて墓参に現れた新五郎の慰めの言葉に、済んだ事は仕方がないと言い切るおえんは、喜の字屋の店と裏稼業の付き馬屋を継ぐ決心を告げ、父親の仇を討つつもりでいる事を打ち明けた。ここに『付き馬屋おえん』が誕生したのだった。
おえんは事件を追及するうち、女郎蜘蛛の異名を持つ美しく妖しげな女・およう(三林京子)と出会うのであった・・・・
原作
南原幹雄
脚本
田中喜三
演出
金子良次
出演
山本陽子、若林豪、中山仁、川﨑麻世、三林京子、山村紅葉、笠原章、甲斐京子 ほか
スタッフ
美術/大野泰 照明/北内隆志 音楽/橋場清 効果/高口寛 殺陣/谷明憲
演出助手/安部晴治 舞台監督/古山昌克、小柳津暁生 演出協力/ 成瀬芳一
製作/松竹株式会社
お問い合わせ
北九州芸術劇場
TEL 093-562-2655