子どもの目から見た両親の離婚
冷めた両親の間に挟まれ寂しい思いをしているが、決して不幸だと自分でおもってなく何不自由なく生活している。だが、両親の関係が良くなったらいいな。となんとなく思っており、時々僕が二人の間に入って“ひとこと言えば”仲良くなるのではないか。変な夢想をする癖があった。その夢想の中では、父は現実とは違い愛嬌たっぷりのいとおしい人となっており、母は人一倍愛にあふれたやさしい人になっている。だが現実はその“ひとこと”をかける勇気もなく、またかけたところで変わるわけもないと冷めてもいる。
飼い犬に相談しても当然解決につながらず、飼い犬は悩むだけ。飼い犬の友犬の野良犬もなんとか力になろうとするが空回りするだけ。でも子供は両親のことを憎むことはないし、むしろひとつだけ感謝している事がある。それはどちらが子供を引き取るかという事でお互い子供とは離れたくないと自分を取り合ってくれた事。
重くなりがちなこの題材を決して重くはせず、歌と踊りのほのかな笑いにつつまれたバカバカしい話になればと思っています。
作
大森寿美男&ダンダンブエノ
演出
近藤芳正
出演
中井貴一、いしのようこ、温水洋一、粟田麗、酒井敏也、山西惇、近藤芳正
お問い合わせ
北九州芸術劇場
TEL 093-562-2655
備考
主催/(財)北九州市芸術文化振興財団