“音楽が持つ力”で開かれる、未来について考えてみませんか?
音楽は、人類の歴史に常に寄り添い、さまざまな喜怒哀楽や祈り・願いを託され表現されてきた、私たちが持つかけがえのない財産だと考えています。
この企画は、企画の監修に日本を代表するピアニスト仲道郁代氏を迎え、全国4つのホール・劇場が、それぞれの地域の状況や目的に沿った専門的なプログラムを実施し、違う角度で音楽の持つ力とそれにより開かれる未来を考える機会を提供するものです。
北九州芸術劇場では、音楽が演劇やダンスなど他の領域に「越境」することでもたらされる可能性を2日間に渡る多彩なプログラムで考察。劇場開館当初より演劇・ダンスの分野に取り組んできた当劇場が、改めて音楽と向き合うことにより、新たな発見や創造、そしてそれをどのように活かしていけるのか考える機会にしたいと考えております。
“音楽が持つ力”で開かれる、未来について一緒に考えてみませんか?
プログラム
14日(水)12:45~18:15
講演「“聴く”は越境のカギ」
講師:仲道郁代 進行:津村卓・小澤櫻作
聴くことの意味、聴くことが何をもたらすのかを考えます。
ワークショップ体験「音と身体の泉から」
講師:仲道郁代・セレノグラフィカ
音楽とダンスのコラボワークショップの体験を通して、芸術が越境することにより生まれる可能性を考えます。
講演「芸術と社会の越境性とは」
講師:吉本光宏
社会における芸術の役割について、さまざまな事例をもとに考えます。
15日(木)10:00~18:00
パネルディスカッション「音楽と他ジャンルの越境にかかる事例紹介」
講師:音楽×ダンス作品:中村透・セレノグラフィカ
音楽×演劇作品:仲道郁代・内藤裕敬
音楽×ダンス、音楽×演劇のそれぞれの作品を北九州の事例をもとに紹介します。
プレゼンテーション「アーティストによるプレゼンテーション」
プレゼンアーティスト:有門正太郎(演出家・俳優)・山本朝子(ピアニスト)
解説:仲道郁代・内藤裕敬
北九州の演劇人とピアニストが越境をテーマとしたプレゼンを行います。プレゼン後は内容を解説します。芸術の越境はどんなことをもたらすのか一緒に考えます。
グループディスカッション「芸術を越境させよう」
ファシリテーター:中村透・内藤裕敬・吉本光宏・津村卓・小澤櫻作
2日間のプログラムを受け、今後具体的に行動するためには何が必要なのか、グループに分かれて話し合い発表します。
~コンサート~
出演:仲道郁代(ピアノ)、セレノグラフィカ(ダンス)
2日間に渡って行われる「音楽がヒラク未来@北九州芸術劇場」の締めくくりには、スペシャルコンサートを開催します。
*コンサートのみのご来場はできませんのでご了承ください。
芸術監督・監修:仲道郁代より
聴くことから始めよう
私たちは古来、「聴く」という素晴らしい力を持っています。
自然の音を聴き、気配を聴く。
自分の心に耳を傾け、他者の心に耳をすます。
「聴く」ということは、
心模様に思いを巡らせ、その機微を感じ取り、言葉にならないようなものを想像することなのだと思います。
人と人は、聴こうとする行為なしに、わかり合うことも、つながることも、できないのかもしれません。
社会が揺れ動き、変わっていこうとする今、漠然とした不安に耳をふさぐのではなく、
耳を開いて聴くことの大切さを、改めて見つめてみたい——。
音楽には、生きるという不変の営みにおける喜びや悲しみ、恐れ、驚き、祈り、願いが内包され、
人はそれを聴いてきました。
特にクラシック音楽は、長い歴史によって凝縮した人生の真理を孕み、
耳を傾けること、想像すること、考えることを人に課してくれるのです。
現代の社会において音楽が果たしうる大きな可能性がここにあるのではないか。
その可能性を模索し、社会へと役立てることに、全国の4つの会館が取り組みます。
札幌コンサートホールKitara
【音楽は「学び」の現場で子どもたちに何をもたらすことができるのか】
東京文化会館
【音楽の力を伝え、広める人材をどのように「育成」すべきか】
サントミューゼ[上田市交流文化芸術センター]
【音楽は「地域社会」にどのような活力を創出できるのか】
北九州芸術劇場
【音楽が「越境」することでどのような広がりが生み出されるのか】
音楽がヒラク未来。
聴くことから始まる未来を、私は信じています。
備考
主催/(公財)北九州市芸術文化振興財団
共催/北九州市
連携館/札幌コンサートホールKitara、東京文化会館、上田市交流文化センター サントミューゼ、北九州芸術劇場
芸術監督・監修/仲道郁代
助成/(一財)地域創造、平成29年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
企画/北九州芸術劇場
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